『蟲』ついて

昔の鍼術の本に、体の異常は『蟲』の影響によると解説した本があります。 その蟲達をスケッチしたと言われている書物(九州国立博物館蔵『針聞書』)です。 その蟲達には色々います。肝積、肝聚、心積、心聚、馬癇、牛癇、陰蟲などなど。 非常にユニークなタッチの絵で描かれており、親しみが湧きます。 今回は、肝積を紹介します。image

『肝積(かんしゃく)』は、現代辞書に載っている『癇癪(かんしゃく)』の意味に良く似ている症状を引き出す蟲です。 治療院に来ている患者さまには、『ストレスがあると右の肋骨の下が痛い』と伝えているアレです。 最近、怒りについての話題が取り上げられていますね。怒りについて焦点をあてたカウンセリング(アンガーマネジメント)も出てきているくらいです。東洋医学には、こんなにも昔から怒りに焦点をあてた表現があり、驚かされた書物でした。 ちなみに『針聞書』を解説した本『虫のしらせ(JCAST)』も出ています。ご興味のある方は是非読んでみてください。

iga について

はじめまして。 喜絡堂の院長をしております伊賀秀文です。 これも何かのご縁ですね。 その季節ごとに旬の話題を提供していけたらと思っております。
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